労働委員会について 書記次長 大浜和明
集団的労使関係を対象とした労使紛争を援助するため,独立した行政機関(委員会)。国(中央労働委員会)と都道府県(地方労働委員会)にある。
業務は,労働組合法等関係法令に基づいて行われ,
①労働争議の調整機能(斡旋,調停,仲裁)
②不当労働行為の審査(事実の存否を判断し,原状回復のための救済処置)を行う調整と判定機能の2つの働きによって,安定した労使関係をつくりあげていく。
大阪府地方労働委員会の仕組み
公益委員(公益を代表する者)と労働者委員と使用者委員それぞれ各11名の委員で構成されている。労働委員会は,合議制による運営を原則とし,公益委員会議で(月2回開催)で不当労働行為の判定,労働組合の資格を審査する。
調整とは
労働組合と使用者の労働関係に関する主張が当事者間の話し合いで一致せず,自主的解決が望めない場合に相互の主張を調整し,紛争の解決を援助する。労働委員会は,公正な第三者機関として,当事者の自主解決への助力をする。
不当労働行為
1 申立て
救済手続きは、不当労働行為を受けた労働組合・労働者が労働委員会に申立てをすることから始まる。
① 労働組合の代表者か本人のみ申立書を提出できる。(代理人は不可)
② 申立てできる場合。
*当事者か使用者の住所が大阪府内
*不当労働行為が大阪府内で成立
③ 有効期間は不当労働行為のあった日から1年以内
2 審査
受付後、当事者に調査開始通知書を送付、第1回目の調査期日を通知して、被申立人に答弁書の提出を求める。
① 審査には、調査と審問の2段階
Ⅰ 調査
争点整理後、審査委員は必要な証人、審問回数等を確認し、期日を指定して審問に移る。
当事者は、準備書面(申立てや答弁の内容を補充する文書)や
書証(主張する事実を裏付ける証拠)を提出。
Ⅱ 審問
不当労働行為の事実を調べる為に証人尋問(証人に対し当事者や審査委員から質問する)
* 原則として1ヶ月に1回(2時間以内)
* 最終陳述書【総まとめの意見を書面】を提出して審問が終結(結審)。
② Ⅰの調査は非公開、Ⅱの審問は公開(傍聴可)。
③ 審査は公益委員から(審査委員)。労働者委員・使用者委員(参与委員)立会。
④ 当事者は(本人・代表者)尋問できる。 当事者以外の者は補佐人として許可必要。
3 合議・判定
結審後、公益委員会議において合議・判定。
なお参与委員は合議に先立って意見を述べる。
① 判定は救済命令、棄却決定及び却下決定。
② 判定内容は書面(命令書・決定書)を交付。
③ 命令(決定)は命令書(決定書)交付の日から効力。使用者は、遅滞無く命令を履行しなければならない。
4 和解と取り下げ
当事者は命令書(決定書)を受け取るまで勧告又は自主的に和解できる。或いは申し立ての一部又は全部を取り下げることも出きる。
5 審査の実行確保の措置
申立てから決定を受け取るまでの間、事態をそのまま放置すれば審査の実効が失われる場合、審査の実行確保の措置の勧告を求めることができる。
公益委員会議で決定し、勧告する場合は書面通知、又は審査委員が口頭で要望す場合あり。
6 命令・決定に不服がある場合。
① 中央労働委員会への再審査申し立て、 15日以内に書面で提出
② 大阪地裁への行政訴訟の提起
*決定から使用者は30日以内
*労働者・組合は3ヶ月以内
救済命令は,行政訴訟の確定判決或いは再審査によって取り消されるまで有効。 >>戻る

